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「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」を分かりやすく解説します!

作成日:2020/12/17
更新日:2020/12/17
「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」を分かりやすく解説します!

2020年12月5日、日本青年会議所より、「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」が交付されました。これまで政府公認の公式なお墨付きがなかった祭り・イベントでのコロナ対策ですが、このガイドラインを活用することで対象の祭り・イベントは限定されますが、コロナ禍における祭り・イベント開催のハードルはグッと下がり、それらを通じた地域経済の活性化やコミュニティの再構築に大きな後押しとなるはずです。
この記事では、ガイドラインの策定に携わったオマツリジャパンの担当者が全16ページにわたる「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」の重要ポイントをピックアップし、分かりやすく徹底解説いたします!
※祭り・イベントの開催については新型コロナウイルスの影響状況を十分に配慮し、ガイドラインに遵守していても状況に応じて開催の縮小・中止する判断も必要となります。
開催準備時の対応で抑えるべきポイントは?
まず、開催準備にあたって必要なことを、祭り・イベント特有の注意点を踏まえて徹底解説。主催者から参加者の方々に事前に協力をお願いすること、開催の周知や会場準備の際に抑えるべきポイントなどを、項目ごとに説明していきます。

(1) 参加者募集時の対応

主催者は、参加募集に際し感染拡大の防止のために参加者が遵守すべき事項を明確にして、協力を求めることが必要です。
また、これを遵守できない参加者又は①(ア)~(ウ)に該当することが判明した参加者には、他の参加者の安全を確保する等の観点から、祭り・イベント等への参加の取り消しや途中退場を求めることがあり得ることを周知することが必要です。
なお、主催者が参加者に求める感染拡大防止のための措置としては、以下のものが挙げられます。
① 以下の事項に該当する場合は、自主的に参加を見合わせること(開催当日、主催者に書面・口頭・自己申告などにより確認を行う)。
(ア)体調がよくない場合(例:平熱+1℃以上または 37.5 度以上の発熱・咳・咽頭痛・倦怠感、味覚・嗅覚異常などの症状がある場合)
(イ)同居家族や身近な知人に感染者、濃厚接触者や感染が疑われる方がいる場合
(ウ)過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該国、地域等の在住者との濃厚接触がある場合
② マスク等を持参すること(室内や参加受付時や着替え時や会話をする際、また、列に並ぶ際、誘導など声を発する際、観覧中にもマスク等を極力着用すること)。
③ アルコールなどによるこまめな手指消毒を実施すること。
④ 他の参加者、関係スタッフ等との距離(できるだけ2mを目安に(最低1m))を確保すること。(障がい者の誘導や介助を行う場合を除く)
⑤ 声援や掛け声等の発声を自粛すること。
⑥ 感染防止のために主催者が決めたその他の措置の遵守、指示に従うこと。

【ここまでの注意ポイント】
基本的には一般的な感染防止策と同様ですが、祭り・イベント主催者として特に注意したいのが「声援や掛け声」についての注意喚起。大きな声を出すことで飛沫感染を引き起こすリスクがありますので、現時点では来場者や演者が控えるように主催者の徹底的な周知を心がけましょう。
 

(2) 開催の周知広報

主催者は感染予防のため、以下について来場者に対して周知・広報してください。
① マスク等着用、アルコールなどによる手指の消毒を徹底すること。
② 社会的距離の確保を徹底すること。
③ 下記の症状に該当する場合、来場を控えること。
発熱、咳、呼吸困難、全⾝倦怠感、咽頭痛、味覚・嗅覚障害、頭痛、下痢、嘔気・嘔吐
④ 飲食時は対面と会話を控えること。

(3) 会場準備

主催者は開催会場において、以下の内容を踏まえつつ、各行事の特性を勘案して、感染防止のため自らが実施すべき事項や参加者が遵守すべき事項をあらかじめ整理し、十分な感染予防対策を講じる必要があります。
① アルコールなどの消毒場所
参加者が開催中にアルコールなどによる手指の消毒をこまめに行えるよう、
以下に配慮してアルコールなどの消毒場所を確保することが必要です。
(ア)手指消毒用アルコール等を用意すること。
(イ)「こまめな手指消毒」を促すサイン等の掲示をすること。
(ウ)社会的距離を確保したうえでのパレードや練り歩き等では、始点、休憩所、終点にできるだけアルコールなどの消毒場所を確保すること。
② 更衣室、休憩・待機スペース、喫煙所

更衣室、休憩・待機スペース、喫煙所は感染リスクが比較的高いと考えられることに留意する必要があります。 主催者は、着替えのための更衣室や、一時的な休息をするための休憩スペース、参加者等が参加前の確認を受ける待機スペース(招集場所)について、以下に配慮して準備することが求められます。
(ア)広さにはゆとりを持たせ、他の参加者との適切な距離が保てない状態となることを避けること。(障がい者の介助を行う場合を除く)
(イ)ゆとりを持たせることが難しい場合は、一度に入室する参加者の数を制限する等の措置を講じること。
(ウ)室内又はスペース内で複数の参加者が触れると考えられる場所(ドアノブ、ロッカーの取手、テーブル、椅子等)については、こまめに消毒すること。消毒にはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
(エ)換気扇を常に回す、換気用の小窓を開ける等、換気による外気導入に配慮すること。
飲食を行う場合は、原則として飲食用の感染防止対策を行ったエリアで行うこととし、それ以外の場合は、イベント中に提供された飲食物は原則持ち帰りとしてください(水分補給等はお祭り中も認められます)。
なお、飲食スペース等での飲食時には対面を避けるとともに、特にアルコール摂取時は注意力が低下しやすいので、一層の注意が必要です。
③ 洗面所
洗面所(トイレ)についても感染リスクが比較的高いと考えられることに留意することが必要です。主催者は、参加者が利用する洗面所(トイレ)について、以下に配慮して管理することが求められます。
(ア)トイレ内の複数の参加者が触れると考えられる場所(ドアノブ、水洗トイレのレバー、便器の蓋・便座、温水シャワーの操作盤等)については、こまめに消毒すること。消毒にはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
(イ)トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示すること。
(ウ)アルコールなどの手指消毒液を用意すること。
(エ)「こまめな手指消毒」を促すサイン等の掲示をすること。
(オ)トイレに並ぶ際は、前後の間隔を開けて並び、マスクを着用すること。

【ここまでの注意ポイント】
ここでポイントとなるのが、参加者の方々が祭り・イベント開催中に逐一アルコール消毒ができる環境をつくること、会場内で密にならない工夫をすることです。感染リスクが上がりやすいスペースやトイレには特に注意を払い、参加者にも積極的な協力を依頼しましょう。
 

④飲食物の提供
主催者は、飲食を提供する個人または団体に対して以下に配慮して十分な感染予防対策を講じる必要があります。
(ア)従業員及び購買者双方のマスクの着用、およびアクリル板・透明ビニールカーテン等により購買者との間を遮断する等、工夫して飛沫防止に努めること。
(イ)キャッシュレスによる決済をできる限り推奨すること。
(ウ)店舗内(入口や洗面所など)に手指消毒液を設置すること。
(エ)券売機等を利用の際は、特にボタン、現金投入口・釣銭口、チケット取出し口等、利用者が頻繁に触れる箇所に注意して清掃または消毒を実施すること。消毒にはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
(オ)回し飲みや回し食べ等、食器等の共有は行わないようにすること。
(カ)食器類は、食べ残しや水等の飛沫がなるべく飛び跳ねないように、注意して回収し、廃棄時はごみ箱の蓋や周囲に触れないように注意すること。
(キ)テーブルの消毒、厨房の衛生管理、使い捨て手袋の都度使用など食品衛生管理で従来行っている管理(HACCPによる管理など)は徹底して実施すること。消毒にはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
(ク)ソースやマヨネーズなどの卓上調味料は使いまわしをせず、個包装の調味料を必要な人が利用するようにすること。
(ケ)飲食を行う場合は、原則として飲食用の感染防止対策を行ったエリアで行うこととし、それ以外の場合は、イベント中に提供された飲食物は原
則持ち帰りとしてください(水分補給等はお祭り中も認められます)。なお、飲食スペース等での飲食時には対面を避けるとともに、特にアルコール摂取時は注意力が低下しやすいので、一層の注意が必要です。

 
【ここでの注意ポイント】
祭りやイベントでは仲間内で動くことが多いため、回し飲み等の共有や調味料の使いまわしへの注意喚起が特に大切です。使用する食器類はできる限り使い捨てのモノを用意し、使ったものはすべて破棄し、かつ手の消毒をするよう注意喚起しましょう。
 

⑤祭り・イベント等の会場
祭り・イベント等を室内で実施する場合には、換気の悪い密閉空間とならないよう、十分な換気を行う必要があります。具体的には、換気設備を適切に運転して外気を導入することや、定期的に窓や扉を開け外気を取り入れる等の換気を行うことが考えられます。出来るだけ 2 か所以上の窓を開け、空気の流れを作ることで効率的な換気を行うようにしておく必要があります。
⑥ 出店等の設置
出店等を設置する際には、参加者が適切な距離を保てるよう、店舗間の距離を十分に保つ必要があります。また、参加者の接触が少なくなる等の配慮を行う必要があります。また、出店者はマスクを着用し、参加者との間にビニールシート等を設置することを推奨します。可能であれば、キャッシュレス決済の導入も推奨します。
⑦ ゴミの廃棄
鼻水、唾液などが付いたごみは、ビニール袋に入れて密閉して縛り、ゴミを回収する人は、手袋やマスク・ゴーグル等を着用することが求められます。
また、手袋やマスク・ゴーグル等を脱いだ後は、必ず石鹸と流水で手を洗い、手指消毒することが必要です。

 
【ここまでの注意ポイント】
会場では来場者の動線が一番のポイントです。会場入口や出店、トイレ等人が並んだり密となることが想定される場所では、参加者が一定距離を取れるよう、床や壁にテープで距離を示し、大声や対面での会話を控え、注意喚起を行うスタッフを配置するなどの準備を心がけましょう。頻繁に換気をして空気の流れをつくり続ける工夫をしないと密集すれば努力の効果は薄れてしまいます。また、ゴミはウィルスの飛散を防ぐためにもきっちり縛って捨てる注意喚起を心がけることも大切ですね。
 

開催準備時の対応で抑えるべき6つのポイント


ここまでは開催準備にあたって必要なことを解説しました。
ポイントをまとめると
1. 「声援や掛け声」について注意喚起をする。
2. 参加者の方々が祭り・イベント開催中に逐一アルコール消毒ができる環境をつくる。
3. 感染リスクが上がりやすいスペースやトイレには特に注意を払い、参加者にも協力を依頼する。
4. 回し飲みや食べ等の共有や調味料の使いまわしへの注意喚起を徹底する。
5. 行列が想定できる場所の床にはテープなどで一定距離で並ぶようマークをつける。
6. 体液がついたゴミが入っているゴミ袋はしっかり縛って廃棄する事を注意喚起。
何より大切なことは、祭りもイベントも主催者・参加者・関係者の全員が作り上げるものだということです。これらのポイントを全員それぞれが「自分事」として事前から意識するようアナウンスしてまいりましょう。

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開催当日の対応で抑えるべきポイントは?

続いて、開催当日にあたって必要なことを、祭り・イベント特有の注意点を踏まえて徹底解説。当日の参加者や来場者への対応に加え、神輿や山車や楽器などの取り扱いや演舞の際に抑えるべきポイントなどを、項目ごとに説明していきます。

(4) 参加受付時の対応

主催者は当日の受付時に参加者が適切な距離を保ち、安全に祭り・イベント等を開催・実施するため、以下に配慮して会場内での受付事務を行うことが必要です。
① 受付場所には、アルコールなどの手指消毒剤を設置し、来場者の適切な管理をすること。
② 発熱、倦怠感、また軽度であっても咳・咽頭痛などの症状がある人は入場しないように呼び掛けること。(状況によっては、体温計等で発熱者を特定し、入場を制限することも考えられる)
③ 受付場所では、アクリル板、透明ビニールカーテンなどで受付スタッフと参加者を遮蔽すること。
④ 参加者が距離をおいて(できるだけ2mを目安に(最低1m))並べるように目印の設置等を行うこと。
⑤ 受付を行うスタッフにマスク等を着用させること。
⑥ インターネットやスマートフォンを使った電子的な受付の一層の普及を図り、受付場所での書面の記入や現金の授受、チケット配布等を避けるようにすること。
⑦ 当日の受付のほか、開催前日の受付対応を行うなど当日の混雑を極力避けること。
⑧ 新型コロナウイルス接触確認アプリのインストールや各地域の通知サービス
の利用を周知すること。
(参考)新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
COVID-19 Contact-Confirming Application
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html

 
【ここでの注意ポイント】
受付時のポイントは、参加者が滞留しないための仕掛け作りと体調チェックです。前日までに用意した一定距離を示した目印に並ぶよう声掛けをしながら、手指の消毒、マスク装着の確認を徹底しましょう。咳・咽頭通など症状が明らかな参加者は入場辞退のお願いをしてください。受付はウィルスにとっても入口だと思って臨みましょう。
 

(5) 参加者への対応

主催者は参加者に対して当日の行動として下記の項目に配慮した行動をすることが求められます。
① 自宅での検温の実施等
以下に該当する場合は、自主的に参加を見合わせることを要請します。(下記(ア)~(エ)に該当する者を「有症状者等」という。以下同じ。)
(ア)体調がよくない場合(例:発熱・咳・咽頭痛・倦怠感、味覚・嗅覚異常などの症状がある場合)
(イ)同居家族や身近な知人に感染者や濃厚接触者、感染が疑われる方がいる場合
(ウ)過去14日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該国、地域等の在住者との濃厚接触がある場合
上記の他、感染防止のために主催者が講じるその他の対策を遵守し、また主催者の指示に従うことを参加者に要請します。
② 入口における体温チェック
主催者は参加者に対して体温チェックを行い、平熱+1℃以上または 37.5℃以上の場合は参加不可とする。
③ マスク等の準備
主催者は、参加者がマスク等を準備しているか確認することが必要です。マスクを準備していない場合は、必要に応じて、マスクの配布・販売等を検討します。なお、祭り・イベント等参加中のマスク等の着用は参加者等の判断によるもの(※)とするものの、参加の受付、着替えや神事等の間、特に会話する時にはマスク等の着用を求めることが考えられます。
(※)マスク等を着用して運動を行った場合、十分な呼吸ができず人体に影響を及ぼす可能性があることや、熱放散が妨げられることで熱中症のリスクが高くなることを周知すること。また、息苦しさを感じた時はすぐにマスク等を外すことや休憩を取る等、無理をしないことについても周知すること。
④ 参加者への周知・広報
主催者は、参加者に対し、以下について周知・広報を行います。
-マスクの着用、アルコールなどによる手指消毒の徹底すること。
-社会的距離の確保を徹底すること。
-祭り・イベント中の食事は原則持ち帰りとし、飲食スペース等での飲食時は対面と会話を可能な限り控えること。
-飲食を行う場合は、飲食用に感染防止策を行ったエリアで行うことを周知すること。
-あらかじめ新型コロナウイルス接触確認アプリのインストールや各地域の通知サービスの利用を周知すること。
(参考)新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
COVID-19 Contact-Confirming Application
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html
-感染防止のため主催者が定めたその他の措置の遵守、指示に従うこと。
有症状者等は参加しないよう要請します。入場整列時に、参加者が距離をとって並べるよう、目印等の設置を行います。密集状況が発生しないよう、余裕を持った休憩時間を事前に設定し、トイレ等の混雑の緩和に努めます。大声での会話や応援等は控えるよう個別に促します。
また、飲食を行う場合は、原則として飲食用の感染防止対策を行ったエリアで行うこととし、それ以外の場合は、イベント中に提供された飲食物は原則持ち帰りとしてください(水分補給等はお祭り中も認められます)。なお、飲食スペース等での飲食時には対面を避けるとともに、特にアルコール摂取時は注意力が低下しやすいので、一層の注意が必要です。
⑤ 参加者・来場者の管理
主催者は、別添の参加者把握シート等も活用し、参加者・来場者の氏名、年齢、住所及び連絡先(電話番号)を把握し、名簿を作成します。名簿は3週間より長い期間保管します。参加者・来場者に対しては、こうした情報が必要に応じて保健所等の公的機関へ提供され得ることを事前に周知するとともに、個人情報の保護の観点から、名簿等の保管および保管後の廃棄には十分な対策を講ずることとします。また、想定よりも多くの来場者が会場に集まった場合や来場者の適切な管理を行えない場合、主催者の判断で縮小や中止等の必要な判断をとることが求められます。
⑥ 祭り・イベント等の関係者の管理
主催者は、祭り・イベント等の関係者の氏名、年齢、住所及び連絡先(電話番号)を把握し、名簿を作成します。名簿は3週間より長い期間保管します。
祭り・イベント等の関係者に対しては、こうした情報が必要に応じて保健所等の公的機関へ提供され得ることを事前に周知するとともに、個人情報の保護の観点から、名簿等の保管および保管後の廃棄には十分な対策を講ずることとします。
⑦ 参加前後の留意事項
祭り・イベント等に参加する個人や団体は、開催前後のミーティングや懇親会等においても、三つの密を避けること、会話時にマスク等を着用するなどの感染対策に十分に配慮することが求められます。特に飲食時には、対面を避ける、大声を出さないなどのより一層の注意が必要です。また、開催前に関係者に衛生管理教育を行うことも推奨されます。

 
【ここでの注意ポイント】
主催者は、必ず、参加者や関係者の氏名や連絡先を把握し、名簿を作成願います。何か起きた時に連絡が取れない参加者がいないようにしてください。また、祭りやイベントでは、前日から会場近くに宿泊して備える人もいると想定し、参加者には自宅や宿泊施設での自主検温をお願いしましょう。
また、会場で混雑が想定されるトイレについては、休憩時間を多く設定するなど緩和策をとってください。

(7) 来場者への対応

主催者は来場者に対して当日の行動として下記の項目に配慮した適切な行動をすることが求められます。
① 自宅での検温を実施すること
② マスク等の着用、アルコールなどの消毒による手指の消毒の徹底すること。
③ 参加者と観覧席の距離をとる等社会的距離の確保を徹底すること。
④ 飲食用に感染防止対策を行ったエリア以外での食事を行わないこと。飲み物を飲む際には、対面とならないよう注意すること。観覧席等においての食事を行わないようにすること。
⑤ 来場者同士の会話を控えること。
⑥ 来場者の声援や掛け声等を自粛すること。
⑦ 有症状者等は参加しないよう要請すること。
⑧ 販売整列時に、来場者が距離をとって並ぶよう誘導すること。
⑨ 新型コロナウイルス接触確認アプリのインストールや各地域の通知サービス
の利用を周知すること。
(参考)新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
COVID-19 Contact-Confirming Application
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.htm

 
【ここでの注意ポイント】
基本的には一般的な感染防止策と同様ですが、祭り・イベント来場者には得に「来場者同士の会話」と「声援や掛け声」についての注意喚起が求められます。気持ちが高揚すればどうしても大きな声が出てしまうかもしれませんが、飛沫感染を防ぐために、ここは特に注意の声掛けを徹底しましょう。
 

(7) 祭り・イベント等の関係者に感染が疑われる者が発生した場合

感染が疑われる者が発生した場合、速やかに隔離等を行い、人との接触をできる限り避けなければなりません。必要に応じて帰宅させ、自宅待機とします。対応するスタッフは、マスク、手袋の着用を徹底します。速やかに保健所へ連絡し、指示を受けることとします。保健所の聞き取りに協力し、必要な情報提供を行います。
発熱等の症状により自宅で療養することとなった者は、毎日健康状態を確認するものとし、必要に応じて新型コロナウイルス感染症の検査を受けるものとします。検査結果が陰性であっても、症状が改善してから最低14日経過するまでは参加を認めないものとします。

 
【ここでの注意ポイント】
ここでのポイントはマニュアルに沿った迅速な対応です。感染が疑われる者が発生したら、速やかに隔離・自宅待機等を行い保健所に連絡をとりましょう。保健所の指示に従ってください。
 

(8) 神輿や山車、太鼓のバチ等の共用する楽器 等の取扱い

主催者は、神輿や山車、太鼓のバチ等の共有する楽器を使用する際は、以下に配慮して行うことが求められます。また、笛など口を付ける楽器は共用しないよう求められます。
① 神輿等を担ぐ場合には、社会的距離を取ることが困難であること、呼気が激しくなることなどが予想されるため、実施にあたり、主催者等による慎重な判断が求められます。
② 山車等を牽く場合には、社会的距離を取り、十分な休息を取りつつ、複数の者が同じ場所を触らないよう配所するなど、実施にあたり、主催者等による慎重な判断が求められます。
③ 共用物に触れる前に、アルコールなどでの手指消毒を行うよう促すこと。
④ 自宅での検温の実施と、以下に該当する場合は、自主的に参加を見合わせることを要請し、主催者から求められた場合に提出ができるよう努めなければいけません。(下記(ア)~(エ)に該当する者を「有症状者等」という。以下同じ。)
(ア)体調がよくない場合(例:発熱・咳・咽頭痛・倦怠感、味覚・嗅覚異常などの症状がある場合)
(イ)同居家族や知人に感染者や濃厚接触者、感染が疑われる方がいる場合
(ウ)新型コロナウイルス感染症の陽性と判明した者との濃厚接触ある場合
(エ)過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航または当該国、地域等の在住者との濃厚接触がある場合

 
【ここでの注意ポイント】
神輿や山車、太鼓のバチに限らず、祭り・イベントでは共有するマイク等の物品が多いことも特徴です。共有する物品について、触れる前後にアルコールなどでの手指消毒をするようにアナウンスすることがポイントですね。
 

(9) 参加者が演舞等を行う際の留意点

主催者は、参加者に対し、以下の留意点や利用者が遵守すべき内容を周知・徹底することが求められます。
① 十分な距離の確保
祭り・イベント等の種類に関わらず、 感染予防の観点から、周囲の人となるべく距離(※)を空けることが必要です。(介助者や誘導者の必要な場合を除く)運動強度が高い演舞等はできるだけ避け、それ以外の演舞等の場合は、呼気が激しくなるため、より一層距離を空ける必要があります。
(※)感染予防の観点からは、少なくとも2mの距離を空けることが適当です。
② その他
(ア)祭り・イベント等の最中に、唾や痰をはくことは厳禁、大声を出すことも極力行わないこと。
(イ)タオルや法被、ハチマキ、タスキ等の共用はしないこと。
(ウ)飲食については、飲食用の感染防止策を行ったエリア以外で行わず、周囲の人となるべく距離をとって対面を避け、会話は控えめにすること。
また、同じ大皿での取り分けや回し飲み・お酌はしないこと。節度ある適度な飲酒を心掛けるよう周知する必要があります。また過剰な飲酒等が行われないよう、防止に努めなくてはなりません。
(エ)有症状者は、舞踊等の練習を控えるようにしてください。

 
【ここでの注意ポイント】
祭り・イベントでの演舞では周囲の人となるべく距離を取ること、唾や痰をはくことや大声を出すことを極力行わないための注意喚起が必要です。また、先ほどの神輿や山車や太鼓のバチ同様に、演舞に係る衣類の共有も控えるよう依頼しましょう。
 

(10) 保健所との関係

主催者は、感染の疑いのある者が発生した場合には、速やかに連携が図れるよう、所轄の保健所や帰国者・接触者相談センターとの連絡体制を整えます。感染者が発生した場合には、別添感染者発生連絡チェックシート等の活用も検討することとします。

(11) その他留意事項

主催者は、万が一感染が発生した場合に備え、隔離できる救護スペースを準備しておく必要があります。また個人情報の取扱いに十分注意しながら、当日に参加者より提出を求めた情報を、期間を定めて保存しておくことが必要です。また個人情報については3週間より長い期間保管します。保管期間終了後の個人情報は、適切に廃棄し、廃棄したことを記録します。
また、祭り・イベント等の終了後に、参加者から新型コロナウイルス感染症を発症したとの報告があった場合や地域の生活圏において感染拡大の可能性が報告された場合の対応方針について、開催自治体の衛生部局とあらかじめ検討しておくことが必要です。

 

開催中の対応で抑えるべき9つのポイント

ここまでは開催中のガイドラインについて解説しました。
ポイントをまとめると
1. 参加受付時は手指の消毒、マスク装着の確認を徹底。
2. 受付時に咳・咽頭通など症状が明らかな参加者は入場辞退の措置をとる。
3. 主催者は、必ず、参加者や関係者の氏名や連絡先を把握し、名簿を作成する。
4. 当日、参加者には自宅(あるいは宿泊施設)での自主検診を行う。
5. 参加者の休憩時間を調整するなど、トイレ混雑の緩和対策を取る。
6. 来場者に「来場者同士の会話」と「声援や掛け声」について注意喚起する。
7. 感染が疑われる者が発生したら速やかに隔離・自宅待機を行い、保健所の指示に従う。
8. 神輿・山車・楽器・衣類等複数人で共有する物品に触れる前は必ず手指を消毒する。
9. 演舞では周囲の人と距離を取り、唾や痰、大声を出さないよう注意喚起。
となります。
開催当日は、ソーシャルディスタンスや消毒、マスクなどの一般的な感染防止策を心がけると同時に、飛沫感染を引き起こさないために「大きな声」「掛け声」を極力出さないこと、共有する物品は手指を消毒して用いる事など、祭り・イベントならではの意識点を共有しましょう。そして万が一感染の可能性が出た場合に備え、参加者の氏名・連絡先の名簿を作成しましょう。

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