【プロジェクト概要】2020弘前ねぷたまつり SNS投稿キャンペーン(オンラインプロモション)
【お客様区分】地方自治体(弘前市市)・弘前ねぷたまつり運営委員会
始めに
青森県弘前市には、日本の夏祭りを代表する祭りのひとつといっても過言ではないお祭り「弘前ねぷたまつり」があります。
お祭り専門会社のオマツリジャパンでは、弘前市の皆様とともに新型コロナウイルス感染症拡大の影響により形を変えて開催された「弘前ねぷたまつり」をテーマとしたフォトコンテストの開催を支援致しました。また、フォトコンテストの開催に合わせ、弘前ねぷたまつりのことをより深く知ってもらおうと、祭りの担い手を取材した記事も配信し、SNSやオンライン上で「弘前ねぷたまつり」の雰囲気を楽しんで頂きました。実績レポートとして紹介を致します。
お客様・お祭り情報
【ご担当者名】
弘前市 観光課 主事 町田 葉 様
【お祭り概要】
青森県津軽地方の夏の夜を焦がす「弘前ねぷたまつり」は、「三国志」や「水滸伝」などを題材にした勇壮で色鮮やかな武者絵が描かれた扇ねぷたや、組ねぷた大小合わせて約80台が城下町弘前市を練り歩く伝統行事です。
この祭りの勇壮さを楽しむために毎年全国各地からのツアーが組まれ、観客数は毎年150万人以上を数えます。
令和2年8月1日(土)~7日(金)に開催を予定していた「弘前ねぷたまつり」は、新型コロナウイルスの感染予防と拡大防止の観点から中止となりました。
・お祭り名 :弘前ねぷたまつり
・開 催 地 :青森県弘前市
・開催時期 :毎年8月1~7日の7日間(2020年は中止)
プロジェクトの概要
―オマツリジャパンと一緒に取り組んだプロジェクトの概要についてお聞かせ下さい。
町田 新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年度の「弘前ねぷたまつり」は中止となりましたが、「弘前ねぷたまつり」本来の目的である無病息災を願うとともに、この機会にまつりの伝統に目を向け、「3密」を防ぎながら、伝統文化の継承・振興を促進することを目的に、弘前ねぷたまつり運営員会では「城下の美風」と題した事業を実施しました
オマツリジャパンとは、オンラインプロモーション弘前ねぷたまつりSNSキャンペーンについて取り組んでおります。これはSNSを活用してそれぞれの活動が繋がり、「3密」を防ぎながら弘前ねぷたを楽しめるようにするとともに、オンラインでのプロモーションを実施したものです。
新たに弘前ねぷたまつり運営委員会のSNSアカウント(Twitter、Instagram)を開設し、情報発信をするとともに、「弘前ねぷたまつりフォトコンテスト」を実施しました。このキャンペーンは以下の内容で、作成したねぷたペーパークラフトの写真をTwitterやInstagramに投稿していただき、投稿して下さった方々の中から、抽選で弘前の魅力が詰まった豪華賞品(写真)をプレゼントしました。
募集期間:令和2年7月27日(月)~8月21日(金)
応募テーマ
#城下の美風 :市内に飾られた手持ちねぷたを写真に撮って投稿しよう!
#おうちで弘前ねぷた :ペーパークラフトで作ったねぷたや塗り絵を写真で撮って投稿しよう。
#SNSねぷたまつり :思い出のねぷた祭りの写真を投稿しよう!
参加方法
①弘前ねぷたまつりの公式アカウントをフォロー
②ハッシュタグ「#城下の美風」「#おうちで弘前ねぷた」「#SNSねぷたまつり」のどれかを付けて写真を投稿すれば応募完了です!※応募はInstagramとTwitter限定。非公開アカウントの方は応募の対象外。
関連リンク:https://omatsurijapan.com/picture/contest/hirosaki-culture/
【SNSキャンペーン期間中に掲出した弘前ねぷたまつりの歴史などを深堀した記事】
①「ね”ぷ”た」と「ね”ぶ”た」の違いを詳しい人に聞いてみた
②弘前ねぷたまつりを語る若手のねぷた絵師対談~中止だからこその挑戦~
③青森の「弘前ねぷたまつり」。中止だからこそ楽しむ「城下の美風」とその思い
プロジェクトによって得られた成果
―プロジェクトによって得られた成果についてお聞かせ下さい。
町田 今回実施した「弘前ねぷたフォトコンテスト」では、400枚を超える応募総数があり、投稿していただいたアカウントを通して弘前ねぷたの魅力をオンラインで広く発信することができたと思います。
また、SNSの運用では、新たな「弘前ねぷた」のファンの獲得や、将来的にも活用可能なPR記事の作成など、今後のオンラインプロモーションでも活用可能な環境、素材を構築することができました。
―コロナの中で形を変えてお祭りを開催したご感想をお聞かせください。
町田 「弘前ねぷたまつり」は、国の重要無形民俗文化財に指定され、300年近い歴史を誇る伝統あるまつりです。
新型コロナウイルス感染症の影響により、戦後としては初の中止という事態になりましたが、多くの先人たちの努力によって引き継がれてきた伝統を守り、しっかりと引き継いでいくために、この機会になにができるかと関係者と協議して、今回「城下の美風」事業を実施しました。
若手のねぷた絵師との事業実施や、「弘前ねぷたまつり」の歴史・伝統に着目した事業など、従来では違った切り口で「弘前ねぷた」の魅力を再発見し、オンラインプロモーションを通して多くの人たちにその魅力を情報発信することができたと思います。
最後に~弘前ねぷた300年に向けて~
ー2022年に弘前ねぷたは300年を迎えます。
町田 「弘前ねぷたまつり」は、2022年(令和4年)に初めて文献に登場してから、300年という節目の年を迎えます。今後、300年に向けて、今回の取組をもとにプロモーション活動を本格化させ、更なる祭りの振興を図りたいと思います。
―今後、オマツリジャパンに対する要望があればお聞かせください!
町田 新型コロナウイルス感染症の影響により、弘前市だけでなく、多くの自治体などで祭りが中止となっているため、オンラインプロモーション・オンラインツアー等を通して、それらの祭りを盛り上げてもらえれば。
【オマツリジャパン担当者の声】
・オンラインならではの盛り上がりを演出する手段を塾考した末、参加型のSNSキャンペーンと記事コンテンツの配信を実施いたしました。
SNSキャンペーンではハッシュタグを通じて参加者同士で盛り上がりを共有できる仕掛けを用意した結果、市民の方々の主体的な参加を促して写真の投稿を活発化させることができました。祭りが中止になった悔しさを発散し、前向きな気持ちになっていただくお手伝いもできて嬉しく感じています。
また、キャンペーンに合わせて配信したねぷたの歴史などを解説した3本の記事では、「知っているようで知らない」ねぷたの情報を市民の方々にお伝えすることで、その魅力の再認識していただくことができました。
他地域からの誘客はもちろん、郷土愛を醸成できる面でもお祭りは最高のコンテンツです。オマツリジャパンの得意分野であるプロモーション施策を通じ、引き続きサポートしていきたいと思います!(企画・編集部)
・弘前市様とは春先から「この状況下で何が出来るか」を継続的に話をさせて頂きこの取り組みを実現することが出来ました新型コロナウィルスの影響で例年通りに祭りが開催できない中で「どうしたら弘前ねぷたまつりの伝統を未来に繋げられるか」を考えてプロモーションを提案させて頂きました。弘前ねぷたまつりの本質的な部分を改めて発信することは本年だけでなく300年祭に向けても良い取組になったと考えています。
フォトコンテストによってねぷた祭りだけでなく、弘前のまちの日常に溶け込んだねぷた、家族の生活とともにあるねぷたなど、人々の暮らしとともにねぷた祭りがあることを改めて認識することができたのが素敵だと感じました。(営業部)
この記事を書いた人
山崎敬子(やまさき けいこ)
1976年生まれ。実践女子大学院文学研究科美術史学専攻修士課程卒。大学在学時から三隅治雄・西角井正大両先生から折口信夫の民俗芸能学(折口学)を学び、全国の祭礼を見て歩く。現在、玉川大学芸術学部や学習院大学さくらアカデミーなどで民俗芸能の講座を担当しているほか、(一社)鬼ごっこ協会・鬼ごっこ総合研究所、(社)日本ペンクラブ、(株)オマツリジャパンなどに所属し地域活性事業に取り組んでいる。ほか、日本サンボ連盟理事 。
【実績一例】
編集:『年中行事辞典』(三隅治雄・編/東京堂出版 2007年)
共著:『メディアの将来像』(メディア文化研究所・編/一藝社2014年)
著書:『にっぽんオニ図鑑』(じゃこめてい出版 2019年)
脚本:朗読劇『イナダヒメ語り』(武蔵一宮氷川神社 2018年)ほか
コラム:
「鬼文化コラム」:(社)鬼ごっこ協会
「氷川風土記」:武蔵一宮氷川神社 など
漫画:
「北越雪譜」4コマ:協力/鈴木牧之記念館(新潟県南魚沼市塩沢1112-2)